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  第10回: 繊細な感情の琴線に、ぶっとい指で、ポチっとな
by ヘクトパスカル



 わーい、ワタクシ事ながら八方塞がって居ります。取り立てて人目を惹くような
珍奇な事など何も無く、ただ横たわる日常をよっこい掻いくぐって、
ワタクシいとずっぽりウツボカズリぬ。
ぽそっと落とし穴式捕食器官の、ぅまんまと虜に堕する心持ちにござい拍手喝采。
 
 為すスベ無かんべなぁ嬶(かか)ぁ。なんてその口がのたまう?
余計な物は要らない、原材料、電池、コード線、豆電球、以上。
理科の実験、潔いにも程があるわさあ直列つなぎ。
あっさり音を上げ豆球ピカリ回路なメンタリティを、とっととかなぐりお捨てなさいな。
お前さんはたとい些細な艱難辛苦にしたって、学研電子ブロックさながら
抗いなさいな。
だらしのないこと。
 てな事を、オツムの中にたゆらたゆたうヒトゴトな人が申します。
俺様ちゃんの癖にワタクシの気も知らないで、ええ、そりゃ善処一本槍。
ハイサイ、善処の電車道ガタゴトタントタン。正論は分かりすぎて窮屈。

 苦し紛れに突飛をひとつ。日常にナカナカ起こり得ぬ崖っぷちでのアノ場面、
まっさしく「俺の事は構うな!その手を離してお前は生きろ!」
アノ極限を思うに、不謹慎は承知ですよ、臨界点に達したその腕、次第に白く
活動を閉じてゆくその手から、掛け替えの無いバディ(相棒)がコボレ落ちるの。
ハイこれ想像!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハイ、反芻(はんすう)。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・もうそろそろようがすか?
ご協力深謝。それが大事な人であればある程死に物狂いで、限界を通り越した腕に
送られる新鮮な血液は、それだけで生理的な快感であろう事でしょうよ。
もっとも、その後の人生自責で暮らすのは、ワタクシも人の子、想像に難くない。
かたく・・ない。ん、いかん、色んな角度からの自己嫌悪にむぎり潰れる。もう流局。
何かを得るには何かを捨てろだと?新しい?古い?ハテ何の事かいな。

 そういったヤサグレ思考に陥る程、鈍磨な生活の定点観測で遣り過ごす日々に
倦(う)み弛(たゆ)んでいるのは、そりゃあヤレ誰ソレの専売じゃごじゃぁせんで。
なまくらへらへら気の緩みから洩れた弱味なんざ、聞き手をべっちょり
厭ァな気持ちにさせまするわな。
 ほっこり赤ら顔沈黙の臓器濁らせて,酩酊させりゃお隣さん、そんなよしなし事、
多少は聞いて下さろか?それとも、何か腹に一物あらば、魚心あれば何とやら、
ワタクシで良けりゃ聞きますぜお隣さん、差し障り無いのなら。
そりゃ勿論酩酊最中に、ですがね。憂き世の憂さは浮世で晴らすもんでがす。
ガチャカチャひと廻りがけたたましくとも、※あたまが池なんかに飛び込むのは、
詮無き事のあぶくだま。おあとの味気が宜しくない。

 はてさて、無防備のスキに入るスイッチみたようなもの、ありますでしょ?
どんなもんかって、さも辻斬りに出くわすかの如く意識の盲点を突いて、
ウツボカズラなエア・ポケットから、黒ひげ危機一髪スタイルで
おぴょ抜ける瞬間があるとして、そんなもんです。
100人乗っても大丈夫なら100人乗っても大丈夫なとおりの
VIVA LA 個人差な寸法のシロモノ。分かち合いたい。独占したい。
ミゾオチ気持ち下辺りに中(あた)る球の体積=4/3πr3の直撃浄化作用。
くぅー、ちくしょい、洗われるぅぅん。こりゃプチ涅槃。
 そんな類いのひとりドカン込み上げる感情の排泄行為を、
よもや身に憶えが無いとは言いますまい。
VIVA LA 個人差。ポイントは何なりと。
 それこそ、眼下に拡がる街並みを染める夕陽が、細胞の隙間を撫でて
やけに沁み入るやら、
日暮れの空にぽっかりのさばる雲の、その中を飽きもせず往来する稲妻に
タマシイ揺さ振られるやら、
雨上がり立ち込める霧越しに、雲をまとう夜を、細く鋭く、赤く緋く刻む、
蠱惑的な上弦の月に魅入られるやら。
あとは何だ、その、歯の隙間に居住の権利を声高に主張するエノキダケだか
繊維ばったモロモロを、やっとこ舌でほじりほぜって
強制立ち退きの憂き目に合わせた瞬間か。
もぉ因業大家なんだからぁ。

 とはいえ、また樽の中に据え付けられてのナイフ生活。
鬱屈が大きい程振り幅も大きい訳で。
お気を付けなさいよお隣さん。余りに高過ぎるジャンプは地面をえげつなく
抉(えぐ)りましょお事ですよ。そのまま落下でトマトですよ。
こんな言質晒して、説教臭くてワタクシだって辟易ですよ。
次第に口臭がきつくなりそォで、武士(もののふ)の名折れである。
誰か、シュッシュするやつを持てぇい。

 あー、願わくば、山積みの課題にそ知らぬおっとり顔で、
おぴょおぴょ抜け跳びてぇな、俺ッチ。


※あたまが池・・・・・・・・・落語の演題の一つ。ざっと端折って、
               男が自分の頭に出来た池に身投げするといった、
               ベニテングに神隠しに遭ったような 
               おサイケなお噺。別名あたま山。






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第3回:土俵がいっぱいに詰まってるっす ごっつあん、の二
第4回:米俵から緑の汁があふれてるっ ううぷす ごっつあん、の三
第5回: 夏の夜は汗ばんで張り詰めて眠れなくてああヤ
第6回: 遺伝子組替え劣性頭痛伝達
第7回:マジカルミステリー ツールド アリマ
第8回: ガンダーラ 人々はそれがインドにあると言います
第9回: めばえ まびき
第10回: 繊細な感情の琴線に、ぶっとい指で、ポチっとな
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